アンサンブル・クラシカ・トリオの紡ぐ音楽は、イタリア音楽そのものである。
トリオのリーダーは、スカラ座で28年に渡り首席フルート奏者を務めたロマーノ・プッチ。すでに70歳を越えながら、その凛とした演奏スタイルは微塵もブレることがなく、太く芯のある音はどのようなジャンルの音楽にも適合する。また、スカラ座など至高の舞台で長きに渡りリーダーを任されていただけあって、トリオとしての活動においても揺るぎない存在であり、音楽的な解釈について統率するのみならず、組織としての在り方も彼の指示によるところが大きい。通奏低音のごとくトリオの核となるのである。
ギターのファビオ・スプルッツォーラは、彼自身もスカラ座にてオペラブッファを上演する際、幾度となくオケピットに座ったやはり名手である。バロックものやロッシーニ作品におけるスペシャリストながら、どんな音楽にも順応するところが素晴らしい。ギターリストとしての腕もさながら、楽曲のアレンジをさせたら様々なジャンルにおいて完璧にカバーしてしまうのである。トリオの中で使われる楽器がフルートとギター、それにクラリネットとマンドリンなので、それに適した編曲をするわけである。オーケストラの曲のダイナミックさを失わせることなく衣替えさせたり、異なる楽器を使いながらも曲のイメージを損なわぬようなアレンジを施したりするあたり、まさに魔法使いのようである。
魔法使いといえば、ひとりでふたつの楽器を完璧に操るイヴァーノ・ブランビッラ。彼もその呼び名が相応しい。クラリネットとマンドリン。まったく共通点のない木管楽器と弦楽器を完璧なテクニックをもって演奏することができるのである。ふたつの楽器の持つ特性を最大限に引き出すことのできるアーティストといえばわかり易いだろうか。演奏家として世界のトップレベルであることはもちろん、音楽を表現する能力において群を抜いているのである。
この3人の絡みは、客席に至高の響をもたらしてくれる。オペラなどのクラシック音楽には荘厳さや高貴さが漂い、ナポリ民謡では独特なリズムを伴う太陽と自然の描写がそこにある。またイタリアの映画音楽を彼らが奏する時、我々はみな、その映像の中へと誘われてしまうのである。
イタリアの揺らぎこそ、人々を魅了する彼らの専売特許であろう。彼らの演奏する音楽は、確固たる規律上にありながらも、気が向いたら時として離脱していく。しばらくの間、自由に空を漂いながら、またもとの世界へと戻っていくのだ。そのような奔放な音の絡み合いこそが聴くものを和ませるのである。
【ゴールデンウィーク特別企画】
華麗なるメトロポリタン・オペラ!
陽春に輝くニューヨーク 6日間
2020年4月30日(木)~5月5日(火・祝)
2019ー20シーズン終盤の注目公演!!
抜群の存在感を誇る歌姫D.ダムラウが熱演、ドニゼッティの傑作《マリア・ストゥアルダ》!
S.ヨンチェヴァ&M.アルヴァレス実力派スター歌手の共演、官能的悲劇《マノン・レスコー》!
A.ペレス&J.カレーヤ出演、MET定番人気の《ラ・ボエーム》を鑑賞!
下記いずれかの2公演、または3公演鑑賞をお選びいただけます
■ プッチーニ《マノン・レスコー》
【5月1日(金)20:00開演】メトロポリタン歌劇場
指揮:R.ファーンズ
演出:R.エア
出演予定:S.ヨンチェヴァ、 M.アルヴァレス、E.アジゾフほか
■ プッチーニ《ラ・ボエーム》
【5月2日(土)19:30開演】メトロポリタン歌劇場
指揮:E.ヴィヨーム
演出:F.ゼッフィレッリ
出演予定:A.ペレス、J.カレーヤC.アルヴァレスほか
■ ドニゼッティ《マリア・ストゥアルダ》
【5月3日(日)15:00開演】メトロポリタン歌劇場
指揮:M.ベニーニ
演出:D. マクヴィカー
出演予定:D.ダムラウ、J.バートン、S.コステロ、M.ペルトゥージほか
別途手配鑑賞公演のご案内(別料金)
■ ヤナーチェク《カーチャ・カバノヴァ》
【5月2日(土)13:00開演】メトロポリタン歌劇場
指揮:L.ケーニヒ
演出:J.ミラー
出演予定:S.フィリップス、S.ザジック、P.チェルノフ、P.アップルビーほか
■ ミュージカル《シカゴ》
【5月2日(土)14:30開演】アンバサダー劇場
※出演者は未発表
パリ&ベルリン&ドレスデン珠玉の音楽紀行 10日間
2020年5月25日(月)~6月3日(水)
パリでジョルダン指揮&カウフマン出演 新制作《ワルキューレ》、ベルリンでフォークト&キーンリサイド出演《パルジファル》、ドレスデンでティーレマン指揮&ネトレプコ出演《ドン・カルロ》鑑賞!
ご旅行代金には下記公演が含まれています
■ ワーグナー《ワルキューレ》-新制作-
【5月27日(水)18:30開演】パリ・オペラ座(バスティーユ)
指揮:P.ジョルダン
演出:C.ビエイト
出演予定:J.カウフマン、M. セラフィン、E.M.ウエストブレーク、J.レリエ、 I.ペイターソン、E. グバノヴァほか
■ ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
【5月28日(木)20:00開演】ベルリン・フィルハーモニー(大ホール)
指揮:T.ソヒエフ
フルート:E. パユ
アラム・ハチャトゥリアン《フルート協奏曲(J.P.ランパルによりヴァイオリン協奏曲編曲)》
ストラヴィンスキー《バレエ音楽「春の祭典」》
■ ワーグナー《パルジファル》
【5月30日(土)17:00開演】 ベルリン・ドイツ・オペラ
指揮:D.ラニクルズ
演出:P.シュテルツル
出演予定:K.F.フォークト、S.キーンリサイド、G.グロイスベック、T.A.バルムガルトナー、D.ウェルトンほか
■ ヴェルディ《ドン・カルロ(イタリア語版)》
【6月1日(土)18:00開演】ドレスデン国立歌劇場(ゼンパー・オパー)
指揮:C.ティーレマン
演出:V.ネミロヴァ
出演予定:A.ネトレプコ、Y.エイヴァゾフ、I.アブドラザコフ、E. セメンチュク、F.ヴァッサーロほか
別途手配鑑賞公演のご案内(別料金)
■ ムソルグスキー《ボリス・ゴドゥノフ》
【5月26日(火)19:30開演】パリ・オペラ座(バスティーユ)
指揮:M.シェーンヴァント
演出:I.v.ホーヴェ
出演予定:R.パーペ、D.ベロセルスキー、E.ニキティン、D.ゴロフニンほか
■ バレエ《うたかたの恋(マイヤーリンク)》
【5月26日(火)19:30開演】パリ・オペラ座(ガルニエ)
振付:K.マクミラン
音楽:リスト
指揮:M.イェーツ
※出演者は未発表
■ ベルリン古楽アカデミー&RIAS室内合唱団
【5月26日(火)20:30開演】フィルハーモニー・ド・パリ
指揮:R.ヤーコプス
ソリスト:R.ヨハンセン、M.C.シャピュイほか
J.S.バッハ《ミサ曲 ロ短調》
■ モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》
【5月29日(金)19:00開演】ベルリン国立歌劇場
指揮:M. ザネッティ
演出:C.グート
出演予定:G.オレント、T.エロート、J.プリエト E.ノヴァーク、G.シュカルパほか
■ ワーグナー《さまよえるオランダ人》
【5月29日(金)19:00開演】ベルリン・ドイツ・オペラ
指揮:I.レプシッチ
演出:C.シュプック
出演予定:M.フォッレ、T.ケーラー、R.ミラー、I.ブリンベルク、R. ワトソンほか
■ プッチーニ《蝶々夫人》
【5月31日(日)19:00開演】ドレスデン国立歌劇場(ゼンパー・オパー)
指揮:L.ヴィオッティ
演出:宮本亜門
出演予定:H.バセンツ、F.d.トンマーソ、C.ポール、C.マイヤー、G.ポッペほか
■ サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
【5月31日(日)19:30開演】ドレスデン音楽祭~クルトゥア・パラスト~
指揮:Y.テミルカーノフ
ヴァイオリン:E.チェクナヴォリアン
チャイコフスキー《幻想序曲「ロメオとジュリエット」》
シベリウス《ヴァイオリン協奏曲 ニ短調》
ショスタコーヴィチ《交響曲 第6番 ロ短調》
実際のツアーの様子を写真でご覧いただける「フォトギャラリー」です。美しい景色と本場の食、開演前後の劇場の様子を臨場感たっぷりにお届けします!
最新のツアーや旅のお役立ち情報を日替わりでタイムラインに配信中です。